角層ってなに?
角層ってなに?
こんにちは、矢吹です。
今日はスキンケアの肝ともいえる大事な皮膚の話です。
前回の記事で、皮膚は 「表皮」 「真皮」 「皮下組織」 の3つの組織で
構成されている、という話をしましたが、
私たちがスキンケアで何とか出来るのは、どうがんばっても
表皮まで
です。
しかも、表皮の表面(一番上の層)だけです。
それが「角層」です。
なので、「スキンケア=角層のケア」だと思ってもらって構いません。
それほど大事な組織です。
よく化粧品のCMなどで、
「有効成分が肌の奥深くまで浸透」
なんていう言葉を聞きますが、
いくら深くといっても、
化粧品成分は角層より下へは浸透することはありません。
それどころかほとんどの成分は、角層に弾かれ全く浸透しません。
それほど角層のバリヤ機能というのは強力です。
角層の構造って?
角層は、”角質”という薄い細胞が何重にも積み重なって出来ています。
つまり、「細胞の層」です。
厚さは体の部位によって異なり、
顔が最も薄く、手のひらや足の裏ではミリ単位の厚さです。
その役割は、先ほども話しましたが、
バリヤ機能。
体内の水分の流出を防いだり、
外部からの細菌の侵入を防ぐ物理的な保護機能を果たしています。
火傷で皮膚の3分の1を失うと死に至るといいますが、
これは角層を失うと体液の流出が止められなくなり、
生命機能が維持出来なくなるからなんですね。
角層はわずか0.02mmほどの薄さですが、
同じ厚さのプラスチック膜並みの水の通しにくさを持っています。
丁度ラップのようなイメージですね。
それだけ薄くても、
体重の70%もある水分の流出を防ぐ役割を果たすことが出来ています。
化粧品の成分のほとんどは、この角層に弾かれ浸透しない、と話しましたが、
ラップにいくら水や油を塗り込んでも全く浸透しませんよね?
それと同じことです。
化粧品成分のほとんどは、皮膚表面で留まっているだけです。
角層の強力さ、重要さを分かってもらえたでしょうか。
では今日はこの辺で。
次回もお楽しみに。